光触媒塗装とは、光があたると化学反応を促進する物質である光触媒を利用した塗装のことです。
光触媒塗装は、0.05〜0.1mmととても薄い膜で建物を保護し、防錆性、通気性、対UV性、防カビ性などの機能をを発揮します。
そのため通常の塗装とはまったく異なり、正確な塗装知識と技術が要求される特殊な塗装です。
建物の近代化やデザインのお気に入りの住宅を長く大切に使うため、環境に優しく配慮するため、などの目的で最近の光触媒塗装の需要は大きな伸びを示しています。
基本となる光触媒は、酸化チタンが代表的な物質ですが、太陽の光や蛍光灯の光などの紫外線により化学反応を促進させ、有機化合物や細菌などの有害物質を除去することができます。
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つまり紫外線が当たることで、汚れを分解し付着を防ぐ作用が働きます。
光により表面の有機物が分解し、水と親和性のある膜が表面を形成し、汚れを浮かび上がらせます。
さらにこの効果は、塗装が存在する間は半永久的で、いつまでもきれいな状態を保つことができます。
大気中に浮遊しているチリ、ホコリ、自動車の煤煙などの油分は、住宅の外壁に付着し汚れとなります。
さらに雨などのために水垢が垂れたり、汚れが広がったり、筋のようになったり、くすんできたりします。
光触媒塗装をした外壁は、光触媒の作用で水の膜ができます。
この水の膜が汚れから外壁を守ります。
さらに、雨水が汚れを洗い流すため、いつまでも美しい外壁を保つことができます。
また室内では、タバコやペットなどの悪臭物質、建材の有害物質などを分解し、脱臭効果を発揮します。
光触媒塗装は、住宅やアパートなどの外観を常に美くしく保ちたい、外壁に発生する水あかや青カビが気になる、建物を長く大切に使いたい、などを希望する方に有効な塗装となります。
また、新築や改築などで、シックハウス症候群や化学反応過敏症で困る方にも役立つ塗装です。
光触媒塗装は、長期にわたって自浄効果を発揮する有効な方法ですが、専門的な知識や高度な塗装技術を要求されるため、ライセンスを持った信用のおけるメーカーを選ぶことも大切です。
住宅用太陽光発電システム
地球温暖化、二酸化炭素削減、京都議定書、温室ガス効果。
これらの言葉を聞いて地球の温暖化のことを指していることは最近では常識となりつつあります。
私たちが生活していく上でエネルギーは欠かせません。
そのエネルギーの中でも電力は大変重要な地位を占めています。
最近でこそ原子力も市民権を得てきたように見えますが、地震の被害で安全性に疑問符がついたために有効とはいえなくなりました。
ところがこうした流れとは逆に安全、安価、排ガスが出ない、といったエネルギー源が注目されています。
それが太陽光発電です。
その中でも住宅用太陽光発電システムが脚光を浴びています。
これは住宅の屋根に太陽電池を敷き詰め、昼間は太陽の光で発電した電力を家庭で使い、家庭で消費される以上の電力は電力会社に売ることができるものです。
夜間は通常通り電力会社から供給される電力を使用します。
この昼間と夜間の切り替えは自動化されているので、利用者は全く意識せずに生活できます。
意識にのぼるのは電力会社に住宅用太陽光発電システムでいくら売れたか、ということくらいでしょう。
では、このシステムの何がいいのかというと、以下の点があげられます。
@エネルギー源がほぼ無尽蔵
A地球温暖化現象の原因であるCO2(二酸化炭素)、SOX(硫黄酸化物)、NOX(窒素酸化物)などの排気ガスを発生させない
B太陽電池を製造、設置するエネルギー以上に得られるエネルギーが大きいので、経済効率性からも優れている
C太陽光発電システムを導入することにより、火力発電所で排出されるCO2の削減と、そこで消費される原油量の節約が可能、などがあります。
では気になる費用や導入に当たっての注意点はどのようになっているのでしょう。
まず平均的なシステムで見ると、太陽電池容量 3kWシステムで設置面積は、約20〜30平方メートルで、重さは、設置部材を含めて約300〜450kg程度です。
次に要する費用ですが、これは実は屋根のバリエーションが多すぎて単純にこうだというものが出せません。
例えば家を建てるときから住宅用太陽光発電システムを設計して建てる場合と、後から住宅用太陽光発電システムを設置する場合だけをとってもかなり費用は変わってきます。
また平屋根、傾斜屋根でも設備が変わってきます。
次に太陽電池の耐用年数ですが、駆動部がないので振動が起きず、寿命は比較的長く、約20年といわれています。
まだ住宅用太陽光発電システムは大きく普及しているとはいえませんが、一般家庭用の環境にやさしいシステムとして普及が期待されます。
耐震構造・免震構造について
地震王国の日本では、住宅の地震への対策は絶対に必要だといわれています。
しかし、阪神淡路大地震以来、新潟を始めとする大地震の被害はやはり住宅の倒壊で住人が死亡したり、怪我をする事例が大多数を占めています。
ここで注目されるのが耐震構造と免震構造です。
その違いを少し解説します。
まず「耐震構造」はどのようなものか。
これは既存の建築物に用いられる例と、新築に用いられる例が考えられますが、対処方法は同じです。
建築物の強度を上げる、ということです。
具体的には壁の厚さを厚くしたり、補強をしたりします。
また柱や梁を太くして建物全体で地震に対する強度を上げることを目指します。
建物の強度は上がりますが、地震の時、室内の家具などの転倒、壁の亀裂などは防げない事例が多いです。
マンションなどは上階に行くほどゆれが激しくなります。
ただ、費用的には免震構造を比べて安価だといわれています。
次に「免震構造」です。
こちらは建物の基礎と建物との間に緩衝材を入れて、地震の揺れを直接、建物に伝えない構造をいいます。
具体的には基礎と上部構造の間に積層ゴムなど(ゴムと銅版を交互に何層も重ねたもの)を入れたもので、地震の揺れを免震装置で吸収し、建物上部への地震エネルギーの伝わりを抑えます。
こちらは地震の時にはゆっくり揺れ、室内の家具の転倒と壁の亀裂は少ないとされています。
ただ、工事費が高くなるのと定期的な装置取替え工事、定期的な保守点検が必要であり、維持管理費がかかります。
さらに軟弱地盤や液状化する可能性がある敷地には設置できない場合があります。
地震対策としてはこのほかに制震構造というものもあります。
こちらは最近の高層マンションや、一部の住宅建築で取り入れら始めています。
これは建物の内部に弾力や粘りのある資材等で作成されたダンパー等を設置して、地震の揺れやエネルギーを吸収し和らげる仕組みです。
家具の転倒や移動の被害は極めて少ないのがメリットですが、高コストなのがデメリットです。
最後に地震対策として一番気をつけなければならないのは、その住宅が何時建てられたという建築年度です。
これは1981年(昭和56年)に大幅に改正された建築基準法以降に建築されたのか、あるいはそれ以前なのかで耐震性の基準が違うからです。
もちろん1981年(昭和56年)のものは老朽化とともに耐震性でも現状の基準からすれば劣るものが多く、こうした住宅の耐震補強工事は大変大事です。